【比較表あり】キッチンカーと屋台の違いは?許可・設備・費用を解説

キッチンカーと屋台は、初期費用を抑えつつ自由に営業できるスタイルとして、注目されています。しかし、基本スタイルや設備、必要な許可などに違いがあり、どちらを選ぶべきか迷う方も少なくありません。

今回は、キッチンカーと屋台の特徴の違いを一覧で比較しながら、メリット・デメリットや自分に合った選び方を解説します。

一覧で比較!キッチンカーと屋台の違いとは?

キッチンカーは、車内に調理設備が備わった自動車で、移動しながら販売できるのが特徴です。一方、屋台は屋外に調理設備を設置して食品を提供する形態を指します。両者には、下記のような違いがあります。

キッチンカーと屋台の特徴の違い
キッチンカー屋台
基本スタイル・車内に調理設備あり
・地域の催事や路上などで販売
・短期間の移動販売が可能
・幅広い地域で運営可能
・屋外に調理設備あり
・折りたたみ式テントや屋根付きの簡易構造
・イベントや祭りなどでの利用
必要な資格と許可・食品衛生責任者
・飲食店営業許可や菓子製造業許可など
※販売エリアの自治体によって異なる
・食品衛生責任者
・露店営業許可や臨時営業許可
※販売エリアの自治体によって異なる
必要な設備保健所が定める基準
※シンク・給排水タンク・換気・調理器具・冷蔵庫など
保健所が定める基準(簡易)
※テーブル・調理器具・簡易シンクなど
※提供するメニューによって異なる
開業費用・初期投資・中古車:100万円〜500万円
・新車:200万円~600万円以上
・数万円〜10万円
※セットでも10万円〜50万円

上記の違いを踏まえ、自分の理想や運営スタイルに合わせて、どちらが適しているか検討してみましょう。

基本スタイルの違い

キッチンカーと屋台には、下記の表のように異なる特徴があります

キッチンカー屋台
・車内に調理設備あり
・地域の催事や路上などで販売
・短期間の移動販売が可能
・幅広い地域で運営可能
・屋外に調理設備あり
・折りたたみ式テントや屋根付きの簡易構造
・イベントや祭りなどでの利用

キッチンカーは軽トラックや軽バンを改装し、移動しながら販売する形態です。地域の催事会場や商業施設など幅広く出店できますが、運転の手間や維持管理のコストがかかります。

一方で、屋台はワンタッチテントや屋根付き台を使うため、設営や撤収が簡単で、気軽に始められるのが特徴です。ただし、簡素な構造なため、天候や場所に左右されやすい点には注意しましょう。

必要な資格と許可の違い

キッチンカーと屋台は、どちらも食品衛生責任者と営業許可が必要です。

キッチンカー屋台
・食品衛生責任者
・飲食店営業許可や菓子製造業許可など
・食品衛生責任者
・露店営業許可や臨時営業許可

食品衛生責任者とは、食品を取り扱う事業所の食品衛生法に基づき衛生管理を担う資格者です。

営業許可は提供するメニューによって種類が異なります。

例えば、キッチンカーでは、メニューに応じて飲食店営業許可や菓子製造業許可がなくてはなりません。屋台の場合は、露店営業許可をはじめ、お祭りやマルシェなど短期間では臨時営業等の許可が必須です。

ただし、地域ごとに規定や運用方法が異なるため、事前に所轄の保健所に確認しましょう。

必要な設備の違い

キッチンカーは、保健所基準を満たす設備を車内に搭載しなければなりませんが、屋台では最低限の設備で営業できます。

キッチンカー屋台
必要な設備保健所が定める基準

キッチンカーには、シンクや給排水タンク、換気、調理台、冷蔵庫、ガスコンロやフライヤーなどの設備が必要です。仕込みから販売までを車内で完結できる設計が求められます。

屋台は、テーブルや調理台、簡易シンク、給排水容器(内容による)、加熱用のガスコンロや鉄板、保温器やクーラーボックスなどが必要です。調理・盛り付けに必要な最低限の道具を備えれば問題ありません。

提供する品目によっては火気や冷却設備が不要な場合もあるため、事前に保健所へ確認しておきましょう。

開業費用・初期投資の違い

キッチンカーは中古車を改造する場合で100万円〜300万円、新車をベースにすると600万円以上かかることがあります。

一方、屋台は、数万円〜10万円ほどで始められ、セット一式でも10万円〜50万円程度と低コストです。設備も簡易的で維持費が安く済むのが特徴です。

キッチンカー屋台
・中古車:100万円〜500万円
・新車:200万円~600万円以上
・数万円〜10万円
※セットでも10万円〜100万円

キッチンカーは車両購入や維持にコストがかかります。しかし、長期的な運営に対応できるため、将来的な経営計画を考えて導入を検討するとよいでしょう。

屋台は移動や保管に手間がかかるものの、準備が比較的簡単で価格も抑えられるのが特徴です。そのため、初めて挑戦する方や小規模に始めたい方に適しています。

キッチンカー開業で利用できる補助金や助成金については、こちらの記事もご参照ください。

キッチンカーのメリット・デメリット

どちらが自分に合っているかを知るために、まずはキッチンカーを選ぶメリットとデメリットを紹介します。

メリット:自由に出店できて低コスト

キッチンカーのメリットは、自由に出店でき、実店舗を構えるよりも費用を抑えられることです。お店を借りるのに必要な家賃や保証金、水道・ガスの工事費などがかかりません。

出店後にかかるのはメンテナンスや駐車場代などの経費のみで、実店舗のように家賃や水道光熱費を払い続ける必要はありません。

また、キッチンカーは自由に移動できるため、集客が期待できる地域に出向く柔軟性もあります。ターゲット層が多い場所や、曜日や季節に合わせて、最適なエリアで営業できるのも利点です。

デメリット:出店場所の確保が難しく安定しにくい

キッチンカーのデメリットは、出店場所の確保が難しい点です。移動できるのは強みですが、どこでも営業できるわけではありません。

営業を希望する自治体では、事前に営業許可を取得します。市町村や都道府県をまたいで営業する場合は、営業地ごとに新たに申請する必要があります。

さらに、人気のエリアや人が集まりやすい場所は競争が激しく、すでに枠が埋まっているケースも少なくありません。その結果、集客力の低い場所で営業せざるを得ず、売上につながらないこともあります。

移動販売が前提のため、同じ場所で営業を続けにくく、固定客や地域からの信頼も得にくい点も課題です。

キッチンカーのオススメの出店場所の探し方や注意点については、下記の記事を併せてご参照ください。

屋台のメリット・デメリット

次に、屋台のメリットとデメリットを解説します。

メリット:キッチンカーよりも低コスト&簡単に設置可能

キッチンカーよりも費用が安く、簡単に始められる点は屋台のメリットです。

車の購入や維持費、機材の設置費が不要なため、初期費用を抑えて運営できます。また、設営や撤去が簡単で持ち運びもしやすいため、地域のイベントや催事など、さまざまな場所で展開しやすいのもメリットです。

デメリット:出店場所やメニューに制限がある

屋台のデメリットは、出店場所や販売メニューに制限がある点です。

営業できる場所は自治体により決められており、申請から許可が下りるまで時間がかかることもあります。

また、提供できる商品は保健所の基準に従う必要があり、キッチンカーよりも選択肢が限られるケースが一般的です。

調理販売可能なメニューは自治体により異なります。提供したい商品が制限されていないか、事前に確認しておくと安心です。

どちらが向いている?キッチンカーと屋台の選び方

「移動の自由度を活かして多様な地域で出店したい」「幅広いメニューを提供したい」と考える方には、移動販売のキッチンカーが適しています。

催事会場や人の集まるエリアに合わせて営業でき、設備を整えれば料理の幅も広がるため、本格的に飲食業を目指す方に向いています。

一方で「費用をかけずに始めたい」「短期だけお店を開きたい」方には、屋台がおすすめです。軽量で設営や撤去が簡単なうえ、1〜2日程度の短い間での開業が適しているため、費用をあまりかけずに試したい方は屋台がよいでしょう。

それぞれに利点と注意点があるため、目的や資金計画、経営方法を基準に選ぶのが適切です。

屋台を始めるならHIRAKELへ

キッチンカーと屋台、どちらかでお悩みなら、どのような商品を提供したいか、で考えるとよいでしょう。

また、費用を抑えつつ飲食店を開業したい方は、より低価格な屋台やコンテナ型店舗も検討しましょう。 

HIRAKELでは、費用を抑えつつ飲食店を運営したい方向けに、簡単に移動が可能な屋台やコンテナ型店舗の購入・レンタルができます。

低リスクで購入やレンタルもできるため、今まで経営した経験がない方でも安心です。

まとめ

キッチンカーと屋台は、いずれも低コストで始められますが、迷ったときは予算や目的に合わせて選びましょう。長期的に販路を広げたい方はキッチンカー、イベント中心に気軽に試したいなら屋台が適しています。

初期費用が気になる場合は、コンテナ型店舗を選ぶ方法もあります。「HIRAKEL」では、マルシェやテントブースなどをセットで利用でき、どの会場でも安心して設営できます。レンタルと購入の両方に対応しているため、「短期間だけ試したい方」や「長期的に店舗を持ちたい方」も利用しやすくなっています。

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