
飲食店の開業を検討している方で、資金面からキッチンカーを検討している方も多いのではないでしょうか。
キッチンカーの購入は、中古でも100万円以上かかるのが一般的です。一方、レンタルなら初期費用を抑えて始められ、期間限定の営業やお試し出店にも適しています。
今回は、キッチンカーのレンタル料金や購入費用、それぞれのメリット・デメリットについて解説します。
目次
キッチンカーのレンタルと購入の料金相場
キッチンカーは、テナントを借りて営業するより初期費用やランニングコストを抑えられるのがメリットです。
ただし、長期でレンタルするなら、費用は購入したほうが安い場合もあります。
ここでは、キッチンカーをレンタルした場合と購入した場合の料金相場をご紹介します。
キッチンカーのレンタル期間と料金
キッチンカーのレンタル料金は、主に1日〜数日程度の短期プランと1ヶ月〜半年以上の長期プランに分かれており、業者によってさまざまです。
また、キッチンカーのサイズによっても異なるため、以下の表を参考にしましょう。
キッチンカーのレンタル期間と料金例 | ||
日数 | 車両の種類・プラン | 料金 |
1日 | 軽ワゴン・軽トラック | 1~3万円 |
大型ワゴン・1トントラック | 3~5万円 | |
1ヶ月あたり | 軽ワゴン・軽トラック | 18~20万円程度 |
大型ワゴン・1トントラック | 25万円程度 | |
1ヶ月あたり | リースプラン | 8~10万円 (契約期間:6ヶ月以上) |
なかには平日と土日祝で料金が異なり、長期契約条件でリース契約した方が安くなるケースもあります。
1ヶ月以上のレンタルを考えると一見高く見えますが、日割りすると1日1万円程度で済み、加えて車両管理の手間も省けるため、簡単に安く経営できるでしょう。
ただし、業者によってはレンタル料金のほかに基本料金(事務手数料や営業許可証取得費用、搬入・搬出費用など)や延長料金、その他オプション費用が別途生じる場合があります。
キッチンカーを購入しても置く場所がなく、車両管理に手間を感じる方は、売上目標や働き方などの目的に合わせて、レンタルを選ぶとよいでしょう。
新車と中古車で異なるキッチンカーの購入コスト
キッチンカーを購入するときの選択肢は、新車と中古車の2つです。中古車は安く購入できますが、キッチンカー用に改造するとなると、相応の費用が生じます。
キッチンカーを購入する場合の料金例 | ||
ケース | 車両の種類 | 料金 |
新車 | 軽ワゴン・軽トラック | 約205~350万円 |
大型ワゴン・1トントラック | 約400~600万円 | |
中古 ※状態・モデルによって価格は変動 | 軽ワゴン・軽トラック | 約100~300万円 |
大型ワゴン・1トントラック | 約200~500万円 |
地方自治体によっては、移動販売を支援するための補助金・助成金制度があり、初期投資を軽減できる場合があります。
例えば、過去には高知県内で原油価格や物価高騰などの影響を受けた事業者向けに、新たな取り組みにともなう経費の一部を補助していました。また、大阪府大阪狭山市では移動販売業の導入に対する補助も行っていました。
キッチンカーの購入を検討している場合、出店を考えている自治体で最新の補助金・助成金状況を調べてから、購入を検討しましょう。
キッチンカーを格安レンタルするときのポイント
キッチンカーを格安レンタルする場合、基本料金だけではなく、契約内容や最終的にかかる料金を入念に確認する必要があります。
レンタル料金が安く設定されている場合、通常契約の範囲では最低限の利用しかできない可能性があるのです。
例えば、冷蔵庫や調理器具などが常設されていないキッチンカーや、基本料金自体に車両の搬入先までのガソリン代や高速料金が含まれていないケースもあります。
そのため、車内の設備や備品(調理器具や厨房機材など)の有無や現地までの運搬費、清掃費などがプランに含まれているのか、または別途いくらかかるのか確認しましょう。
キッチンカーをレンタルする業者によっても大きく異なるため、必ず相見積もりをして料金や契約内容を比較しましょう。
キッチンカーをレンタルで得られる実用的なメリット
長期間営業するなら、キッチンカーを購入するのも一つの手です。しかし、営業期間にかかわらずキッチンカーをレンタルするメリットもあります。
キッチンカーをあえてレンタルで用意するメリットは、次の2つです。
出店までの準備期間を短くできる
キッチンカーのレンタルは、内装の完成を待つ必要がなく、2週間~1ヶ月ほどの準備期間で出店できます。
車両を購入してキッチンカーを開業する場合、設備や内装などの取り付け作業も行います。多くの場合、キッチンカーの制作は専門業者に委託するため、開業までに数ヶ月かかるのが一般的です。
すでに改造済みのキッチンカーを中古で購入するとしても、希望条件に合った車両が数日で見つかるとは限りません。
レンタルであれば、設備の整ったキッチンカーを最初から利用できるため、出店までの準備期間を短縮できます。
サポートが充実している
レンタルであれば、開業までの手続きや準備について、以下のようなサポートを受けられます。
- 出店場所についてアドバイスを受けられる
- 出店場所の候補を紹介してもらえる
- 設備の使い方をいつでも問い合わせできる
- 販売経験のあるスタッフを派遣してもらえる
キッチンカーで成功するには、メニューに合った設備の用意に加えて、さまざまな準備が欠かせません。一方、キッチンカーを購入する場合は、多くの工程を自分で進める必要があります。
ただし、提供されるサポートの内容はレンタル業者ごとに異なるため、内容の確認が大切です。
キッチンカーをレンタルする前に知っておきたいデメリット
キッチンカーのデメリットは、内装や設備を自由にカスタマイズできないところです。
キッチンカーを購入している場合や店舗を構えている場合は、内装や設備などを自分が求める顧客に合わせて改装できますが、レンタルの場合は制限されてしまいます。自分好みの内装や外装に変えられないため、使いにくさを感じてしまう場合もあるでしょう。
さらに、長期間借りると費用が割高になる傾向があります。格安レンタルであれば、基本料金に加え、設備や備品などがオプションとして別途費用がかかる場合もあります。
そのため、限定的な出店を目的としているのではなく、毎日営業したいと考えている方は、購入も検討するとよいでしょう。
レンタルは簡単に出店できますが、内装や設備にこだわりたい場合や、長期営業を検討している方は注意しましょう。
キッチンカーを利用する際に必要な資格
テナントに比べると簡易的な設備にはなるものの、キッチンカーも立派な飲食店の一種です。そのため、キッチンカー開業にともない、次の必要となる3つの資格や免許を確認しましょう。
- 普通自動車免許
- 食品衛生責任者資格
- 飲食店営業許可
普通自動車免許の取得時期によって、運転できる車両の総重量が異なる点に注意しましょう。
また、食材や加工品などの飲食物を提供したり製造・加工したりする場合、食品衛生責任者の配置と適切な衛生管理が義務付けられています。都道府県の食品衛生協会が実施している講座を受講し、食品衛生責任者資格を取得しましょう。
キッチンカーで営業するためには、管轄の保健所から飲食店営業許可を取得しなくてはなりません。
詳しいキッチンカーの出店に必要な資格や許可については、以下の記事でも解説していますので、併せてご覧ください。
キッチンカーのレンタルをおすすめする人
キッチンカー開業時に購入よりもレンタルをおすすめする方の特徴は、下記のとおりです。
- 初期費用を抑えたい方
- 短期で出店したい方
- 本格的に開業する前にお試しで開業したい方
前述のとおり、キッチンカーを本格的に購入・改造して開業するとなると、100万円以上かかる場合があります。初期費用を抑えるためにテナントではなくキッチンカーを選んでも、車両代がネックとなる可能性もあるでしょう。
しかし、レンタルを利用すれば初期費用を抑えつつ、早くて2週間程度で営業を始められます。
短期で出店したい方やお試しで開業したい方も、費用を抑えながら早期に始められるレンタルが最適です。レンタルなら、返却すれば車両の維持費や処分費に困る心配もありません。
まとめ
初期費用を抑えて飲食店を始めたい方には、レンタルの活用が有効です。なかでも、より低コストでスタートしたい場合は、キッチンカーだけでなく「HIRAKEL」が提供するコンテナ型店舗やワゴン型の店舗・屋台も選択肢に加えてみてください。
HIRAKELは、コンテナ型店舗の購入、レンタルに対応しており、初期費用を抑えて飲食店を開業したい方をサポートしています。リスクを抑えて始められるため、これまで飲食店や屋台を経営した経験がない方でも安心です。
そのほか、HIRAKELは人力で移動できる、「コンテナ型店舗」「ワゴン型屋台スタンドブース」も取り扱っています。低予算で開業できるうえ、シンプルな外観は幅広い商品になじむデザインです。装飾を工夫すれば、オリジナリティの演出もできます。