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移動販売の始め方 -移動販売許可について解説―

2021年04月28日 更新

2021年04月28日 公開

全世界でコロナウィルスが蔓延し、日々状況が気になるところ。
特に飲食店の営業自粛や、密閉空間・密集場所・密接場面、いわゆる3密を避けるなど、日常的に行っていた「食」という活動すら気軽にできないという状況の中、
「移動販売」という販売形式が新たに注目されつつあります。

聞いたり見たり、あるいは利用した事はあるけれど、その実態はなかなか知り得ないところかと思います。

本記事では、そんな「移動販売」の営業に至る過程を紐解きながら、
その実態について解説していきたいと思います。
この記事を通して、移動販売をより身近に感じていただけたらと思います。

■そもそも「移動販売」ってなに?

移動販売とは読んで字のとおり、自動車(主に軽トラ)などの車両に商品を積載し、移動しながら商品を販売する方法のことです。
主に野菜類や果物類、雑貨、衣料品のほか、軽食やお弁当を販売する屋台なども見かけるようになりました。

古くは江戸時代以前より、屋台や町村を回る行商人を含め歴史は長く、
石焼き芋やわらび餅(最近は騒音問題によってあまり聞かなくなりましたが…)灯油や物干し竿の販売、近年ではメロンパンやホットドッグ、ケバブ、たこ焼き、クレープ、ソフトクリームなど、販売品目が多様化しています。
基本的に売り切りで、現物・現金による取引がなされています。

東日本大震災の際には、セブンイレブンやローソン、ファミリーマートといった大手コンビニチェーンが移動販売車を運行していましたね。

また地方山間部での少子高齢化や人口流出によって過疎地域となり、近隣店舗が廃業したり、車の運転が困難になってしまった買い物困難者への対策として、近隣のスーパーマーケット、大手コンビニ、生活協同組合が参入しており、商品の貴重な購入機会になっています。そのため、自治体が移動販売導入を要請・支援するケースも多くなってきているようです。

■どうやって移動販売を始めるの?

歴史も長く、近年では生活の一部となっている地域もある移動販売ですが、
開業の仕方はご存知でしょうか?
商品と車両が手元にあって、それで開業…というわけには勿論いきません。

先述のとおり、近年の流行から飲食物を扱う移動販売、キッチンカーの事例を見ていきたいと思います。

1.運転免許証は必須
前提として、移動販売は車両を使ったサービスなので、運転免許証は必須です。
(記述するまでもないことかと思いますが、念のため)

2.開業届を出す
キッチンカーでの開業に限ったことではないのですが、個人で事業を始める場合には、最寄りの税務署に開業届を提出する必要があります。
開業届は最寄りの税務署や国税庁のホームページよりダウンロードすることが可能で、
最近では開業届作成の補助ツールなどもありますので、活用すれば便利かもしれません。

3.食品衛生責任者の取得
この「食品衛生責任者」ですが、食に関わる営業を行う場合、施設ごとに必ず一人は配置しなくてはなりません。
資格自体は飲食業界の経験は不要で、6時間ほどの要請講習会を受講し、試験に合格することができれば取得可能となります。
ちなみに、調理師や栄養士などの国家資格を所持している場合は、講習やテストの必要はなく、申請するだけで取得することができます。

4.営業許可申請をする
食品衛生責任者を取得したら、営業許可申請をする書類を集める必要があります。
この書類は保健所や組織よって必要書類やフォーマットなどに違いがありますので、事前に調査をしておくほうが無難でしょう。

ちなみに、大阪市で移動販売を営むにあたって営業許可申請書に添付する資料は下記のようになっています。

(1)自動車営業による食品営業設備の大要(様式第1号)2部
(2)営業設備の平面図等 2部
(3)一次加工所を設けた場合はその図面(許可施設は、許可証の写で可)2部
(4)車検証写し 1部

各地域によって書類や条件は違うものの、保健所の営業許可は必ず取得する必要がありますが、主なポイントは下記となります。
・運転席と調理場が完全に仕切られている
・排水タンクや給水タンクの設置の有無
・シンクの数は充分かどうか
・収納ケースや棚のなどの設備があるか
・石鹸は清潔さを保っているかどうか
・換気は充分にできているか

要約すると、商品の加工、販売を実施するにあたって環境が清潔かどうか、
その判断材料として先述の項目を満たしているかどうかが、チェックの対象となっているようです。

■取り扱う商品には制限がある

前項でお伝えしたとおり、特に衛生面の観点から、キッチンカーにおいては取り扱う商品に制限があります。
例として大阪市における取り扱い商材については下記のようになっています。

1.飲食店営業・喫茶店営業・菓子製造業にあたっては、営業設備に設置状況に応じて制限する。

2.アイスクリーム類製造業にあっては、市販の液状ソフトクリームミックスを原料とする自動加熱殺菌機能付きソフトクリーム製造機を使用したソフトクリームに限る。

3.食肉販売業にあっては、取り扱い食品は容器包装入りに限る。

4.魚介類販売業にあっては、車内での調理行為を禁ずる。

5.豆腐製造業にあっては、あらかじめ製造された豆乳を原材料とし、車内で個々に衛生的な容器包装で凝固させたものに限る。
※原材料の選別、解凍、洗浄等の下処理を車内で行ってはならない。さらに、給水量が200リットル(L)以上でなければ一次加工を行なってはならない。

上記のとおり、材料によって細かく制限がなされています。
先述したように、キッチンカーでの営業は衛生面に厳しくチェックを行う必要があります。食中毒のリスクを極力避けるため、基本的に営業場所と仕込みの場所は別にしましょうという設定があります。

前項の必要書類内で「一次加工所を設けた場合はその図面(許可施設は、許可証の写で可)2部」と記載したかと思いますが、その意図するところが理解できたのではないでしょうか。

仕込み=一次加工(大まかに洗う、切る、混ぜることをイメージしていただければ近しいかなと思います)は、車内とは別の場所で行う、またその別の場所は許可を取得している必要がある、と言うことです。
知人の許可証を取得している飲食店や施設を借りて仕込みをしたり、最近では営業許可を取得していれば一次加工を可能としている地域もあるようですが、どこかしらに仕込みの場所を確保している必要があります。

■移動販売、キッチンカーを利用しよう

ここまで見てきたとおり、移動販売・キッチンカーを運営する上で、様々な許可や、特に衛生面において細かく厳しい項目をパスした上で営業されているということがお分かりになられたでしょうか。

これから出店をお考えの方にとっては手間やお金もかかることではありますが、
利用者の方々へ安心して商品を提供するための項目ですので、きちんと心得、守っていきたいものですね。

最近ではいろんな種類の食品や売り物を出品している方や企業が増えてきているようですが、当然上記の項目をクリアしているので、ご利用になられる方は安心してご利用していただくことが可能です。

キッチンカーはその特性上、屋外で様々な飲食物を楽しむ事ができます。
コロナで密集することを避ける風潮もあり、新しいライフスタイルの一部になっていくことでしょう。

今後、注目のコンテンツですので、注目されてみてはいかがでしょうか。

まとめ

●移動販売とは、主に軽トラックなどの車両に商品を積載し、移動しながら商品を販売する方法のこと。
●様々な申請が必要であり、すぐに開業できるというわけではない。
●取り扱う商品に制限があり、厳しいチェックを行う必要がある。
●移動販売は屋外での飲食なので、コロナで密集を避ける風潮があり、今後注目のコンテンツとなる。

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