キッチンカーの開業は『失敗が多い!?』原因と成功するための対処法を解説

近年、キッチンカーが注目を集めています。飲食店の開業でチャレンジする人がいる一方で、開業後に思うような売上が出ず、廃業してしまうオーナーが一定数いることも事実です。

キッチンカーで失敗してしまう理由は、必ずしも提供する料理の味やメニューのバリエーションにあるとは限りません。

ここでは、キッチンカーで失敗してしまう主な原因と、廃業を避けるために押さえておきたいポイントを紹介します。

キッチンカー開業後の廃業率は意外と高い!

キッチンカーを開業しても廃業してしまう理由に、大前提として、キッチンカーを含む飲食業界全体の廃業率が高いことがあげられます。中小企業庁の調査によると、開業率は8%、廃業率は6%と、いずれも他業種と比べると高い数値です。

出典:2021年版 小規模企業白書(中小企業庁)

キッチンカーは飲食業の中でも廃業率が特に高い傾向にあり、1年以内に30%程度のキッチンカーが廃業するといわれています。

飲食業界そのものが参入しやすい一方で、廃業にも追い込まれやすい特徴をもっていることが調査から読み取れるでしょう。

たとえばキッチンカーに限らず、飲食店は日常的にかかる経費が大きいため、一定の売上がなければ事業を継続することが困難となります。

【キッチンカー】開業で失敗する3つの原因

多くのキッチンカーオーナーが開業に失敗する原因として考えられるのは、主に次の3つです。

出店場所が見つからない

キッチンカーは店舗と異なり、遠方にも出店できるメリットがあります。一方で、固定の店舗を持たないスタイル自体が、出店場所が見つからないリスクにもつながるという点に注意しなくてはなりません。

キッチンカーの売上を考慮する意味でも、出店場所は重要なポイントのひとつです。場所が見つからなければ出店すらできず、また、オフィス街など高い売上を見込める場所はすでに多くのライバルで埋め尽くされているでしょう。

場所の奪い合いを懸念しなくて良い方法として、イベントへの参加があげられます。しかし高い売上を見込める反面、期間が限られていることや、場所代がかかる点を考慮しなくては、事業の継続にはつながらないでしょう。

客単価が低すぎる

キッチンカーは利益が出にくい特徴をもっています。利益につながらない理由は、たとえば客単価が低いことがあげられます。

主に昼食として利用されることの多いキッチンカーは、1,000円前後の客単価が一般的です。客単価が低ければ低いほど、利益を出すためにはより多くの販売数を実現しなければなりません。

客単価の向上を狙うときは、作業効率が下がらないよう注意する必要もあります。特にオフィス街やイベントに出店する場合は通常よりも混雑しやすいため、数人で作業できるスペースを確保するなど、積極的な効率化が求められるでしょう。

売上が天候に左右される

キッチンカーの多くは、公園や路上など屋外に出店するスタイルが一般的です。よって天候による影響を受けやすい特徴があります。

季節による気温の変化はもちろん、晴れの日や雨の日で臨機応変に対応できると売上が大幅に下がることはないでしょう。雨の日限定メニューなどは、集客ポイントにもなります。

ただし、メニューを増やしすぎないように注意しましょう。メニューの幅が広すぎると、何がメインのお店なのか分かりにくく、固定客がつかないなどかえって悪影響が出ることもあるためです。

キッチンカーのメニュー作りについては、以下の記事でも詳しく解説していますので、併せてご覧ください。

キッチンカーの「開業で失敗しやすい人」の特徴

キッチンカーの廃業率が高い一方で、2台目を出店したり、実店舗をオープンさせたりする成功者もいます。似たようなメニューを取り扱っていても、失敗する人もいれば成功する人もいます。その違いは、開業で失敗しやすい要素をもっているかどうかです。

キッチンカーを開業しても失敗してしまう人の特徴を紹介します。

人の意見に耳を貸さない

キッチンカーに限らず、経営で自分を過信しすぎると視野が狭くなり、失敗するリスクが高くなってしまいます。視野を広げるためにはほかのオーナーや取引業者など周囲からの助言を真摯に受け止め、適宜改善していくことが重要です。

公園やイベントなど、キッチンカーはどこにでも行けるうえ、顧客との距離が近いメリットがあります。商品に関する率直な感想や意見なども聞きやすい環境です。

現場でしか得られない声をもとに商品やサービスの質を上げたり、ニーズや時代に合った新しい商品を考えたりと事業の成長につなげると、失敗リスクを軽減できます。

理想を追い求めすぎている

失敗するパターンで多いのが、自分の「やりたいこと」や「理想」だけを追求している人です。たとえば時代や場所のニーズに合っていないメニューを出したり、知名度が低すぎて購買意欲が起きにくいメニューを出したりしていると、売上は伸び悩みます。

周囲とのメニュー被りは避けるべきですが、珍しすぎれば売れるとも限りません。経営の継続を視野に入れるのであれば、キッチンカーの開業後はやりたいことの追求だけではなく、顧客のニーズを取り入れる柔軟性も重要です。

キッチンカーの廃業を食い止めるためにやるべき3つのこと

キッチンカーで廃業せずに長く営業し続けるためには、次の3つのことを実践する必要があります。

調査を行う

キッチンカーで飲食店を経営している人は、開業前に良さそうな営業場所などをリサーチしています。しかし、開業後にもリサーチを続けている人はそう多くありません。

そのため、開業前時点で分かった情報をもとに営業を続けることになり、新しい情報が取り入れられないため、うまく集客できず廃業してしまうケースもあります。

効率良く集客してキッチンカーの営業を続けていくには、継続的なリサーチが重要です。効果的な集客方法・流行しているメニュー・人が集まる場所などには、常にアンテナを張り巡らせておきましょう。特に人が集まる場所は、日によって変わることもあるので注目してみてください。

新しい情報をいち早く取り入れることで、安定した売上を確保し、廃業を防止できます。

アドバイスを受ける

自分の好きなようにお店を経営したくて、キッチンカーで開業した人も多いのではないでしょうか。しかし、やりたいことだけをやって経営していたのでは、なかなかうまくいきません。我流にこだわるあまり、廃業に追い込まれる人も多々います。

廃業しないためには、成功している人のアドバイスを積極的に受けることをおすすめします。成功している人やプロのアドバイスを受ければ、新しい知識や発見を得られるはずです。

自分の周りにアドバイスをしてくれる人がいない場合には、セミナーや相談会などを受講する方法もあります。

そして、学んだことを実践し取り入れ、売上アップにつなげられるよう努めましょう。

知名度を上げる

キッチンカーを含め、飲食店は知名度が低いと集客に不利です。大半の人は聞いたことのない名前のお店よりも、名の通ったお店を選びます。

そのため、SNSを活用してお店の知名度アップを図りましょう。SNSでお店の公式アカウントを作成して、毎日情報発信していれば、次第に知名度が上がっていきます。

「SNSでよく見かけるキッチンカーのお店」と認識してもらえれば、実際に利用するお客さんも増え、おいしいと思ったお客さんが、SNSで情報を拡散してくれることもあるかもしれません。 また、SNSで広告を出稿したり、紙のチラシを配ったりするのも効果的です。お店のことを知ってもらえるきっかけになるので、ぜひお試しください。

【キッチンカー】開業を成功に導く方法

キッチンカーで成功するために大事なことは、事前にしっかりとした計画を立てて準備することです。

・メニューの決定

・開業に必要な資格や許可

・安定して利用できる営業場所の確保

・食材の仕入れコストと販売価格の調査

・食材などの入手ルートの確保

・利益の計算

上記はあくまで一部の例です。キッチンカーを開業するときも、実店舗を構えるときと同じく、入念な調査にもとづいた営業計画を立てましょう。

予算や計画について不安がある方は、キッチンカーの製作会社などプロに相談する方法もおすすめです。

また、無理にキッチンカーにこだわらなくても、屋台やコンテナを使用した店舗開業という道もあります。

HIRAKEL】は、トレーラーキッチンカーコンテナ型店舗などを通じ、飲食店の開業をサポートする、新しい開業プラットフォームです。プランは3つから選べるうえ、月額53,900円からではじめられる手軽さがあります。

プランによっては最短14日でできるため、間に合わせたいイベントやシーズンが迫っている方にも最適です。申請サポートや開業支援などが充実しており、初心者の方も安心してお店作りに挑戦できます。

まとめ

キッチンカーの開業は、きちんと事前調査や準備を行ったうえで挑戦しなくては、わずか1年で廃業してしまうリスクもあります。キッチンカーに限らず、飲食店経営は料理の味が良ければうまく続くとは限りません。時代のニーズや出店場所との相性など、あらかじめ調べておくべきポイントはいくつもあげられます。

また、プロパンガスなど、各設備の手続きも必要です。自力でキッチンカーの開業が難しいと悩んでいる方は、開業準備や申請段階からサポート可能な「HIRAKEL」へぜひご相談ください。

 

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